ナイアシンは、ビタミンB3のことです。体内に取り込まれると、ニコチンアミドに変化して、補酵素として炭水化物や脂肪、たんぱく質の代謝を始めとして、約2000にも渡る化学反応に関わっている大切な成分です。ニコチン酸と呼ばれることもありますが、タバコのニコチンと似ていて紛らわしいので、最近ではナイアシンやビタミンB3と呼ばれることが多いようです。
ナイアシンは食品では、ピーナツや魚、肉、野菜、酵母などに含まれています。
お酒を飲んだ後に二日酔いになるのは、アルコールが代謝されてアセトアルデヒドになり、そのアセトアルデヒドが吐き気や頭痛を引き起こしているからですが、ナイアシンは、このアセトアルデヒドを分解する時に必要とされる成分なので、お酒を飲む前にナイアシンを補給することで二日酔いになりにくくなります。お酒をよく飲む方は、ナイアシンが不足しがちなので、十分摂取するようにしましょう。
ナイアシンには血行をよくする作用もあり、一度にナイアシンをたくさん摂り過ぎたりすると、ナイアシンフラッシュといって、ほてったり、顔が赤くなったりする症状がでることがあります。このような症状は出現しても一時的ですぐに改善するようです。このように血管を拡張する作用が冷え性の改善にも効果を発揮します。この作用が育毛にも効果がある、という説もあります。
また、糖や脂肪の分解に関与する成分なので、コレステロールや糖を下げる作用もあるといわれています。副腎皮質ホルモン、性ホルモンの合成にも関わっているので、ホルモンバランスを整える作用もあります。
このようにたくさんの作用をもつナイアシンですが、おそらく最も有名でわかりやすいのが、皮膚に対する作用です。ナイアシンは皮膚や粘膜の代謝にも関係しているので、肌荒れや口内炎、口角炎、胃炎や下痢の予防、改善に役立ちます。ナイアシン不足による皮膚病はペラグラと呼ばれています。
忘年会や新年会でお酒を飲む機会が多い方、皮膚が乾燥気味で荒れやすい方、口内炎ができやすい方はナイアシンのサプリメントを試されてみてはいかがでしょうか?
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