ちょっとした小さな手術などは入院の必要がないので、外来のみで行い、帰宅できる場合がほとんどです。
ところで、手術後に毎日消毒に来させる先生と、そうしない先生と両方います。
どちらが正しいのでしょうか?
一昔前まで、ほとんどの先生は「毎日消毒したほうが化膿せず早く治る」と考えていて、
「毎日消毒しないなんて、非常に危険なことだ」と思い、疑いませんでした。
ところが最近では消毒しないほうが早く傷が治り、消毒は逆に傷の治りを妨げるという意見がでてきました。
そして若いDrではそれを取り入れる先生が増えています。
消毒は毎日行うのが当たり前だと考えている患者さんだと、「毎日消毒してくれる先生のほうが親切」と感じるかもしれません。
しかし、不潔な状態になっている傷ならともかく、健康体の人は体の免疫力が充分ありますし、、しかも手術というのは清潔な状態で行われ縫合してあるのですから、始めの2日程度そっとしておけば、自然と傷口がくっつき、化膿する可能性はほとんどありません。
消毒とは、雑菌を殺すことですから、皮膚にとっても負担があるのです。
また、ガーゼで傷口を保護することも、最近では傷口の直りを妨げるのではないかといわれています。
ガーゼについた滲出液(つゆ)が固まって、ガーゼを交換するたびに傷口が引っ張られ、傷めてしまうからです。
(最近は、傷口にくっつかないような特殊な素材の保護材もあります。)
傷口も、あまり過保護にしすぎると逆に良くないのですね。
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