皮膚科で病院を受診した時に意外に多いのが
「この薬を塗っておけば治るよ」。
診断名またはそれが起きた原因についての十分な説明が無く、
お薬だけ渡されてしまうというケースです。
その昔、皮膚科医は黙って座ればピタリと当たる・・・のが名医だと言われていました。
患者さんが色々経過や症状を説明しなくても、病変部を診たらすぐ診断が付く、という意味です。
ところが今は、黙ったままでピタリと当てよう・・・になってしまった?
黙っているのが医者のほうになったのかも知れません。
しかし皮膚科に限らず、診断が一発で付くような場合でも
念のため他に考えられる病気を検証するのが良いお医者さんです。
これを除外診断を検証する、と言います。
例えば、湿疹だとします。その形状、部位、経過、症状により疑わしさは異なりますが
「湿疹」と片付けてしまうのか、
「何の原因による湿疹なのか?」という姿勢で検証するのかではまったく違います。
例えば
・アレルギー(何かにかぶれたのでは?体質?等)
・感染症(水虫では?ウィルス?等)
・腫瘍(経過によっては腫瘍を疑うことも必要)
などを検証すれば、診断を誤る可能性が低くなるだけでなく
検証したことで患者さんへの説明もきちんとしてくれるはずなのです。
ですから診断名をきちんと教えてくれる病院は良い病院です。
診断名がはっきり付かない場合もありますが、
原因として考えられることをいくつか教えてくれる病院なら安心です。
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