ウィルス感染が原因のイボの治療として、
(ウィルス感染が原因のイボ。詳しくは「よくある皮膚病 豆知識」>「手や足にできるイボ」を参照下さい。)
時々、スピール膏を使用しているかたを見受けます。
これはサリチル酸という薬剤が含まれているので、皮膚に貼りっぱなしに
しておきますと、サリチル酸が皮膚をゆっくりと腐食させ、
白くポロポロと剥がれ落ちて行きます。
スピール膏は市販で購入することもできますが、
病院・クリニックなどで処方・処置されている場合もあります。
実は、このスピール膏ですが、皮膚を腐食させるため、ウィルス感染が原因である
手指や足の裏などにできるイボには使用すると、周囲に感染を広げる可能性があるのです。
もともと、スピール膏は、ウオノメやタコなど、物理的刺激に対して角質層が
厚くなっている箇所へ使用するべきものです。
製造元でも、ウィルス感染が原因のイボに有効だとは、一言も表示していません。
ただ、ウオノメとウィルス感染が原因のイボは見た目が似ているので、
いつの間にか一部の医師の中でも、誤った使用方法をされるようになっているのでしょう。
「イボが増えてしまった・・・」という患者さんのうち、数パーセントの方が、
他の医療機関でスピール膏治療をされている場合があり、 今回ご注意をさせていただきました。
イボ部分の角質が増殖しすぎた場合で、液体窒素などの
治療効果が落ちると考えられる場合、その部分を削り取ることはありますが、
スピール膏を貼りっぱなしで放置することは通常ありません。
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